光に抱かれ 光を抱いて

 

 まだまだ寒さは続くけれど、こんな季節にはまずは駅近く

での美術鑑賞はいかがか?高崎市美術館では、3月26日まで

「生誕100年 木村忠太展」が開催されているよ!


2017年2月に生誕100年を迎える木村忠太さんは、

1953年に渡仏し1987年に亡くなるまで

フランスで自然の光をみつめ続けた画家さんだよ。


所蔵作品を中心に、油彩・パステル・鉛筆・デッサン・

リトグラフやパレット・スケッチブックなどの

作家資料も展示されていて、木村忠太さんが描こう

とした世界をたどってみることができるんだ!

興味深いのん!

でも、どうして日本からフランスへ渡って絵を

描いたのかな?

木村忠太さんは、日本人が日本の風土をとらえる

ために生み出したものではない油彩画の技法や画材を、

日本へ持ってきて描いていることに疑問を持ったんだ。

そして、自分と油彩との関係を独力で築きあげようと

考えたの。


でも、フランスへ行くと、「日本人が油彩画を描く

こと」の矛盾や葛藤がぐるぐる渦巻くまっただ中に

自らが置かれる結果となり、

とっても苦悩したみたい…。

それでも、その苦しさが自分の「魂」の在り処を探

り風景や光をとらえること、まなざしの深さを表す

ことに繋がっていったようなんだ。


絵はどれもとてもきれいな色。

確かに日本では感じられにくい光・色彩なのかも

しれないなのん。

のんのんはパリに行ったことがないんだけれど、

フランスってこんな色なのかな…。

少しパステルがかってて、でもとても鮮やか。

たくさんリンゴが実ってるリンゴの木、

牛が2匹。ベンチがある。車が走ってる。

人が通りを歩く姿。

ーー具体的なモノが見えるのに、不思議と

そのモノしか見えない訳ではなくて、

切り取られた「時間」を見ているみたいな

感じがします。

《ベンチにすわる人》1986年 高崎市美術館蔵

 

木村忠太さんはフランスの光に惹かれて描くうちに、

描きとることは単に二次元に写しとることではなく、

心にたゆたう内なる感動を表現しなければと

気づいたんだって。

一瞬の印象と心に永遠に焼きつけられる記憶とが、

の画面に同時に重なり合っている感じ。

のんのんは画面から光がきらめく感じを受けたのん。

きっとこの色の重なりや隣り合う色のひびき合いや、

すきまからのぞく細かな色の共鳴や見え方からなのかも

しれないのん。


作品から感じられることはもちろん、資料やことばなどから

見える木村忠太さんの表現への思考をたどりながら

作品を見てみるととても興味深いのん。

わからなくて難しいものではなくて、描いた人の心や

見えていたものを「想像」しながら

だんだんと見えてくることがあって、

新しい発見があるかもしれないのん。


魂の印象派と呼ばれる木村忠太さんがとらえた一瞬の光、

その風景の中に溢れる色彩。

是非この機会に高崎市美術館でみんなも出会ってみてね。


高崎市美術館

ー[生誕100年]木村忠太展 光に抱かれ 光を抱いてー

2017年3月26日(日)まで 


参考資料:生誕100年 木村忠太展(図録)発行高崎市美術館