みんなを幸せにした素敵なアイデア「長野堰の円筒分水堰」

今回は、のんのんが以前からすごいなぁと思って眺めるのが大好きな、まあるい水路のサイフォンのおはなし。

高崎駅の東にある城東小学校のすぐそばに、丸い形にお水が勢い良く湧いて流れ出ている場所があるんだ。

「円筒分水堰」といって、長野堰用水路がここから4つの水路へぐるんと勢いよく流れ出ているんだのん。

昔、利根川と井野川に囲まれた地域は、ほとんどが農業や稲作を中心とした村だったんだ。
でも、川から離れた中心部は水の供給が少なく、水田を持つ人たちは水不足に苦しんでいたの。

そこで、当時群馬県全体を治めていた長野康業(やすなり)という人が考えたのが、烏川からお水を引くアイデア。

これが今、市内に流れている長野堰(ながのぜき)用水路の始まりだったんだって。

のちに長野業政(なりまさ)がかんがい用に今の長野堰の元を作ることを決めたんだ。でも当時は今みたいな建設機械など無い時代。全て手作業で地面を削って石を組んで水路を作り、それまでは雨に頼るしかなかった不毛の土地に、たーっくさんの水を供給できるようになったんだぞー!。

長野堰用水路は、烏川の町屋町にある頭首工とよばれる所が出発点。ここから引かれた烏川の水で地元の農業はみるみるパワーアップ!人々の生活や経済力も豊かになったよ!

また、度重なる大火(大火事)に防火用水として使われたりもして安全にも役立ったんだ。昭和の時代になると、長野堰から分流した小さな川では、浄化して飲み水としたり、お風呂や洗濯に、夏には水浴びの場になるなど大活躍!。長野さん、ありがとー!!

…でも、長野堰下流では長く水不足の問題が残り、かんばつの度に水争いが起こっていたそうなんだ。

そこでまた素敵なアイデアが生まれたんだよ!

—昭和37年。貴重な農業用水をその先の4堰(地獄堰・上中居堰・矢中堰・倉賀野堰)へ公平に分けるために、自然の力を利用した、この円筒分水堰が完成!!
土地は見事に潤って、それからは、「地獄」とも言われた悲しい水争いも解消されたんだって。

水の自然落差(サイフォンの原理)を利用した優れたデザインの分水堰。全国でも珍しい施設で農林水産省の疏水百選にも選ばれている貴重な用水路なんだ。

2005年に放送されたNHK連続テレビ小説「ファイト」に登場して(主人公は高崎の女学生の設定)ちょっと有名になったこともあるみたいだよ♪

現在は、長野堰に沿って道路や遊歩道やサイクリングロードなどもあるのん!。水路沿いのポケットパークは憩いの場。
気持ちのいいお天気の日に水の流れをたどってウォーキングを楽しんでみるのも素敵だね!

(上毛新聞タカタイ 2013年9月6日掲載内容に加筆修正)