祀って願って、穏やかに。「釣り天狗と狐の伝説」

今日はお天気も良かったので久しぶりに高崎公園でお弁当食べよっと!

お腹いっぱいになったらポカポカ陽射しで眠たくなって、ちょっとベンチでうとうとしていたのん。
公園で遊んでいる親子の楽しそうな声が聴こえるのん。お昼寝にはとっても良いBGM!
『高崎は今日も平和だな~!良かったのん…ムニャムニャ、ZZZ 』

しばらくすると、

「ママ、タヌキさんがいるよ!ママ、ママ、タヌキさんだよ!」

と、遊んでる女の子の声か聞こえてきたのん。

「ん?高崎公園に狸さん?居たかなあ?」と思って、女の子の視線をたどると、池の麓に建つ狸の石像を指差しているのん。

そう言えば、なんでここに狸がいるんだろう?

不思議になってちょっと調べてみたら、面白いお話を見つけたので、みんなにも紹介するのん。

「釣天狗と狸」

高崎公園のそばにある現在の高崎総合医療センターが陸軍病院だった頃なので、今から70年位前の話。

病院と公園の間には今のような道路はなくて、雑木や雑草の茂った深い堀があったんだって。

そこには草に埋もれた小道があって、下の烏川におりられるようになっていたらしいのん。

少し薄気味悪い道だったんだけど、烏川への近道として釣天狗たちがその小道をよく使っていたそうなんだ。(釣り天狗とは、釣りの腕前を自慢する人のこと。釣りが得意な人たちだね。)

そんなある日、帰りの遅くなった釣天狗の一人が、日が暮れてしまって早く家に帰りたい一心から、昼間でも薄気味悪いこの小道を選んで近道して帰ることにしたらしいのん。

小道を上っていると、腰にさげたビク(釣った魚を入れておく入れ物のことだよ)がやけに重く感じたんだって。

たくさん釣れたからだと思っていると、ビクはどんどん重くなるんだ。

重くなって足が前に進まない。緩い坂なのにそんなはずはない!と思って、力いっぱい進もうとした拍子に、ビクが急に軽くなったと思ったら、なんと、中の魚が一匹もいなくなっていたんだって!

別の日には他の釣天狗も同じ目にあったらしいのん。

他にも、陸軍病院入口の門番をする衛兵さんが、若い女にたぶらかされたと思ったらその女は急に姿を消したり、

夜中に白衣を着た人がふっと現れてラッパを吹いたりと、奇妙なことが起こったらしいのん。

そこで釣天狗の人たちが、

「これは、獲物をねらう狸の仕業かもしれない!今後はそういうことのないように、狸をまつってやろうではないか。」

ということになって、公園の池に面して狸の石像を建てたらしいのん。

この狸さんは大きなビクを下げ、笠をかぶっているよ。

今は見当たらないけれど、とっくりではなく釣竿を持っていたと本には書いてあったのん。

高崎公園のタヌキさんにはこんな伝説があったんだね。
のんのんのお弁当も、食べられなくてよかったのん。

参考文献:上州の史話と伝説 上毛新聞社

(上毛新聞タカタイ 2017年9月29日掲載内容に加筆修正)